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「憲法改正/国民投票」のルール改善(国民投票法の改正)を


「憲法改正/国民投票」のルール改善(国民投票法の改正)を考え、
 立法府に求める動きを
1.安倍政権による「改憲発議」への動きが着実に具体化しつつある。
2.9条などの改憲が発議されれば、最後は国民投票により「主権者・国民」が判断を下す。
3.その際、重要な意味を持つのが国民投票のルール=「国民投票法」だ。
4.その「国民投票法」にはまだ検討すべきいくつかの課題が残されている。
5.とりわけ、現行法ではTVのCM、新聞広告などの有料キャンペーンには、資金面も含めた制限等が課されておらず、投票14日前までは事実上「野放し状態」に近いため、このままではキャンペーンの「資金力」が国民的な議論に大きな影響を与えかねない。
6.上記5のような状況は「この国の在り方」を将来にわたって大きく左右する改憲について、公正な国民的議論を行う上で避けなければならない。特に、電通・博報堂などの大手による事実上の寡占状態という、国際的に見ても極めて特殊な日本の広告業界の現状を鑑みれば放置できない。
7.先日、イギリスで行われたEU離脱に関する国民投票でも「広告」が大きな影響を与えたと言われているが、イギリスの国民投票法では、キャンペーンにかかわる有料広告に関しても、量的、資金的……その他、様々な型で、規制やルールが定められている。
8.こうした海外の事例等も参考にしつつ、日本の憲法改正に関する「国民投票法」でも、有料広告等の規制、ルールを整備することは、政権与党による憲法改正への動きが具体性を増す今、我々にとって早急に対処すべき課題であり、国民投票法の改正に向けて、まずはそのための「国民的議論」を喚起する必要があると考える。
9.言うまでもなく、この国の「憲法」は私たち国民のモノであり、その改正の是非については、国民一人ひとりがこの国の主権者としての「自覚と責任」を持ち、提案された改憲案の持つ意味と、その将来にわたる影響について「正しい情報」を基に「正しく理解」し、自由で開かれた議論と対話の中でひとりひとりが判断すべきものである。そのプロセスが、単なる「資金力」や、メディアの不当なコントロールによって阻害されないためにも、現行の「国民投票法」をより現実に即した形で整備し、自由で開かれた国民的議論を担保することが、この国の民主主義を守る大切な課題であり、それはこの先、主権者が賢明な選択をするための「最後の砦」に他ならない。
10.その砦をより確かなものにするために、現行の国民投票法について検証し、改正案について考える会を 10 月 24 日に開くことにしました。10.24会議の案内

2007 年に成立した「日本国憲法の改正手続に関する法律(憲法改正国民投票法)」は、ひどい法律ではありません。公職選挙法と比べても、「『証紙』不要で誰もが自由にビラを配ったりポスターを張り出せる」「選挙では禁じられている戸別訪問も認められている」等々、市民の自由な活動を保障する内容になっています。また、成立に至る法案審議の過程で、野党や小政党の道理のある主張、あるいは「市民案」がいくつも内容に反映されたという事実もあります。
ということで、決して「悪法」ではないのですが、成立から10 年近い月日を経て「ル ールの穴」が見えてきました。それは、9条を含めいかなるテーマであれ、賛否両派にとって公平なキャンペーン合戦が確保されるか否かという視点で考えての「穴」です。それを、今年6月に実施されたイギリスの国民投票での「ルール」との比較で示します。
◇イギリスでは、組織的な運動を展開する離脱・残留両派の代表グループ[Vote Leave]
/[Britain Stronger in Europe]に対するさまざまな特典がありました。
▶ 60 万ポンド(約8千万円)の運動資金を国・選管から受け取れる。この金をチラシやリーフレットの制作、ウェブサイトの制作、管理、運営などに充てることができる。ただし、残留あるいは離脱を訴える彼らの運動に費やすことができる金の総額は 700万ポンド(約9億円)までという制限がある。
▶ 会議のための部屋、集会のためのホールなど一定の公共物を自由に無料で使える。
▶ 国民投票に関するテレビのPR放送が無料でできる(時間や放送時間帯などは両派 同じで)。
◇自由な活動と注ぎ込める金の制限 日本でのルールと同じく、イギリスでも誰もが自由に街頭で宣伝活動をしたり戸別訪問をしたりして投票を訴えることが認められている。 目立ったのは新聞への広告。個人や政党が連日積極的に大きな広告を出していた。
テレビCMと違って「両派同量」ではなく、費用上限内で自由。
・各政党も自由にキャンペーン活動ができるが、選挙での得票率によって運動に費やせる金の上限が異なる。例えば保守党は 700 万ポンド、労働党は 550 万ポンドで、それ以上費やしてはならない。
Political parties who are registered campaigners
If you are a political party on the Great Britain or Northern Ireland political party register and you are a registered referendum campaigner, your
spending limit will depend on your
Parliamentary general election. The limits are below. share of the vote at the 2015 UK
Political parties with:
Greater than 30% share of the vote
£7,000,000
Between 20-30% share of the vote £5,500,000
Between 10-20% share of the vote £4,000,000
Between 5-10% share of the vote £3,000,000
Less than 5% share of the vote £700,000

・その他、選管に登録した活動家としてキャンペーン活動を行う場合の上限は 70 万 ポンド。
・登録しない個人活動家としてキャンペーン活動をする場合は、上限1万ポンド。

日本の国民投票のルールを、イギリスに倣って改善したほうがいいのではないでしょうか。テレビCMの制限あるいは同量確保。政党や企業・団体が運動のために使えるカネの制限。キャンペーン団体への運動資金の援助などを実現するためには、日本の国民投票法の改正は不可欠です。
現行の国民投票法のままでは、政党も団体も企業も大富豪もカネを無制限に使えます。そして、その多くが電通や博報堂などの大手広告代理店に流れ、テレビのスポットCMや新聞広告という形になって連日溢れ、カネを持っている陣営、使った陣営が「洗脳」に成功し多数を制する。それは、一人ひとりの主権者・国民が案件について正確で十分な情報を掴み、理性的に考えて投票するという理想的な国民投票とはほど遠いものになります。
上記のような「改正」を求める動きが政党・議員から起きればいいのですが、その気配はありません。だからといって黙するのではなく、この際、主権者・国民の側から道 理ある提案、働きかけを行おうではありませんか。早ければ、来年2017 年中にも日本初の国民投票が実施されます。それが「9条」であれ「緊急事態条項」であれ、発議の機運が高まってからでは、国民投票のルール改善=国民投票法の改正は為されないでしょう。これを求めるなら、急ぎ立法府に働きかける必要があります。年内に、衆参各院 の議長や各党トップに申し入れようと考えています。
それで、1回目の会合を 10 月24 日(月)14 時~参議院議員会館内にて開きます(詳細はクリックしてください10.24会議の案内すでに、憲法学者や作家、ジャーナリスト、議員ら数人が参加を表明しています。御検討いただき、もし都合が付けば、ぜひこの会合に参加してください。返信をお待ち申し上げます。参加の意思を示された方には後日「入館、入室のためのタグの受け渡し」についてお伝えします。
なお、言うまでもありませんが、護憲・改憲は関係ありません。国民主権と立憲主義を守る意思がある方ならどういう立場の人でも歓迎します。ぜひお越し下さい。