Tag Archives: リベラリズム

101月/16
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[立憲主義と国民主権を確保するために、主権者・国民がとるべき道]連載 第2回

[立憲主義と国民主権を確保するために、主権者・国民がとるべき道]

連載第2回(全3回)

[Q.4]なるほど、けれども、必ず反対多数となって違憲の安保法制に「NO」を突きつけることになるならいいですが、賛成多数となれば、主権者・国民が違憲の安保法制を認めたことになりますよね。そのリスクがある限り国民投票はやらずに選挙で政権交代を実現させる方がいいと思いませんか?

[答]安保法制の是非を問う国民投票で反対多数になる可能性と、次の国政選挙で現政権の議員・候補者が少数派に転落する可能性と、どちらが高いでしょうか。それは、間違いなく前者です。すでに、新聞・週刊誌などで、今夏の参院選の予測記事が出ていますが、野党の選挙協力が成功したとしても、半数のみ改選の参院選で、選挙後に自公などの現政権勢力が少数派に転落する可能性はかなり低いです。自分の希望と現実とがごちゃまぜになってしまい客観的な状況認識ができない人には理解できないでしょうが、これが現実です。
安保法制の是非一点のみを争点として国民が選択・投票する国民投票と違い、選挙では、年金、景気対策、医療・社会福祉など様々な政策テーマについて、投票権者が総合的に判断して投票します。報道機関各社の世論調査では安保法制に反対するという人が今でも6割以上いますが、その人たちの中で、選挙になれば自民党や公明党の候補者に投票する人は少なくありません。しかしながら、もし選挙と同時に国民投票を実施すれば(そういう人たちは)選挙では自民党、公明党の候補者に投票するけど、国民投票では「反対票」を投じるという選択をすることができます。
2012年、リトアニアでは、国会議員選挙と同時に「原発建設」の是非を問う国民投票が行われました。この時、「反原発」を掲げて選挙に参戦したみどりの党の候補者は一人も当選しませんでしたが、国民投票では彼らの訴えに賛同する人が多数を占め、原発建設に反対する票が65%に達しました。 Continue reading

011月/16
長野県佐久市住民投票

[立憲主義と国民主権を確保するために、主権者・国民がとるべき道]連載 第1回

[立憲主義と国民主権を確保するために、主権者・国民がとるべき道]

連載 第1回(全3回)

集団的自衛権の行使を是とした「安保法制廃止」のために、2016年夏の参院選挙で自民党・安倍政権を打ち負かそう──反安倍勢力からはすでにそういう声があがっていますが、年明け以降は一気に「選挙モード」に突入し、野党+市民グループによる候補者調整が具体的に進むものと思われます。
〈憲法違反の「集団的自衛権の行使容認。安保法制成立」を撤回させて廃止するために、安倍政権に代わる政権の樹立を。そのために次の参院選、衆院選で自公の獲得議員を減らしましょう〉──そんなふうに考え、国民に呼びかけるのは尤もなことで、私も、「安保法制」のみならず「原発再稼働」「辺野古の基地建設」に反対する議員を増やす選挙にすべきだと考えています。ただし、「集団的自衛権・安保法制」のことで、理解しておかねばならない本質的なことがあります。それは、現政権を支える政党・勢力が次の参院選挙で議席を減らそうが増やそうが、「集団的自衛権の行使容認。案保法制成立」が憲法違反だという事実は変わらないということです。だから、彼らが議席を減らさなかったとしても、違憲の閣議決定や立法が合憲に転ずるわけではありません。「集団的自衛権の行使容認。安保法制成立」は憲法事項であり、本来は条文改正(改憲)をすることなく行えない立法です。なので、 Continue reading

1211月/15
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公開討論会:9条問題の本質をつかむ。「新9条」は不要?必要?

公開討論会:9条問題の本質をつかむ

[戦力は保持せず、自衛のためでも戦争はしない]というのが憲法9条の本旨。だが、今、9条護憲派とされている人、安保法制に反対している人でさえ、その多くが「自衛隊という戦力の保持。自衛のための戦争」を肯定していて、9条の本旨を具現化すべしという日本国民は少数派です。ならば、そこを曖昧にしたまま「9条の条文護持」を唱え、立憲主義を侵す解釈改憲を放置する欺瞞ではなく、国民主権を行使して憲法を改めるべきだという意見があります。
一方で、「それは絶対にだめ、9条の条文は一言一句変えずに護持すべし」という意見も少なくありません。ただし、そう主張する人の中でも、「9条の本旨」をまもらなければならないと考える人は少数で、たいていの人は自衛隊の存在や自衛戦争を肯定しています。

さて、そんな中での[集団的自衛権の行使容認⇒安保法制の成立]。立憲主義、国民主権を侵す解釈改憲は進行し、既成事実化されようとしています。そうした政治状況下で、私たちは、今、目先の運動論に囚われることなく9条問題の本質をとらえ、深く考える必要があるのではないでしょうか。

そのための討論会を下記の通り開催します。
登壇者は伊勢﨑賢治さん(新9条提唱)、伊藤真さん(9条堅持の立場から)、そして話題の法哲学者・井上達夫さん(9条削除論)。討論の進行は今井一が務めます。問題の本質を浮き彫りにするための知的で生産的な討論になるよう心がけます。

日時は1218日(金)13時00分~15時45分(12時45分開場)
会場は参議院議員会館(地下鉄永田町駅、国会議事堂前駅下車徒歩5分)
定員は報道関係者を含め75人(参加費・資料代として500円徴収。定員に達し次第締め切ります)
参加申し込み者が定員の75人を上回る80人に達し、受付を停止していましたが、7人の「キャンセル」が出ましたので、その分、参加していただけます。
お名前と電話番号を記してメールで申し込んでください。入場に必要な通し番号などをお伝えします⇒ info.ref.jp@gmail.com
※事前に申し込まずに当日議員会館に来られても、討論会場には入れませんので、御注意ください。
取材・報道者であっても扱いは変わりません。

 
主催:[国民投票/住民投票]情報室 + デモクラテレビhttp://dmcr.tv/

0111月/15
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井上達夫氏と語り合う「共生」「正義」「9条」

井上達夫氏と語り合う
「共生」「正義」「9条」そして本物のリベラリズム

11月22日(日)14時~17時
大阪の東成区民センター
定員20人(参加費500円)

話題の法哲学者・井上達夫(東大教授)を彼の故郷・大阪に招き、「共生」「正義」「9条」そして本物のリベラリズムについてお話を伺った後、参加者と共に語り合います。
【レジュメです】
共生、リベラリズム、正義(2015.11東成区民センター)

17時からは猪飼野の「オモニ」で懇親会も。ぜひご参加ください。
申し込みは下記まで(ただし、定員になり次第締め切ります。残席2)
info.ref.jp@gmail.com[必ず名前と電話番号を記して申し込んでください]
◆井上達夫さん(東大教授・法哲学)との対談動画はコチラから入ってください。
スマホ版はこちら

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